こんな方におすすめ
- 革ローラーのお手入れについてお調べの方
- ワニス塗りの仕方を確認されたい方
- より長い期間、革ローラーを使うためにできることを知りたい方
革ローラー ワニス塗り&手入れ方法
本記事では、お客様からご質問の多い、「革ローラーのワニス塗り」や「革ローラーの保管方法とお手入れ」について解説致します。
ワニス塗り作業はインクと革ローラーとを馴染ませる事と革ローラー面のインク渇き防止の為、絶対必要な作業となります。
購入後はワニス塗りが必要
革ローラーを新規でお買い上げ後、そのまま使用するのではなく、まずはワニス塗り処理が必要です。
新規購入の革ローラーを始めて使用する時、ワニス塗り処理の作業をせずに、そのままインクを巻き、使ってしまうと、数回は使用出来ますが、その後はすぐに革ローラー表面がインク成分によりガチガチに乾いてしまいます。
一度、革ローラー表面のインキを乾燥硬化させてしまうと、元の状態に戻すのは不可能です。 この時点で革ローラーの機能を失ってしまいます。
ココに注意
革ローラーを長期使用するためには、革ローラー表面に巻いたインキを硬化させないように注意が必要です。
ワニスの塗り方 (ご自身でワニス塗りする場合)
用意するワニス
新規の革ローラーを始めて使用する時は、「00ワニス」、又は「馬油」を塗ります。
どちらの品でも可です。
当社では、昔から00ワニスを使用しております。
なお00ワニスは、当社で販売もしておりますので、お買い求めいただくことも可能です。
ワニス塗りの手順
STEP1
ブラシを使って革ローラーにワニスを塗る
まずは、約5Cm幅位のペイント用刷毛に00ワニスをたっぷり含ませ片手に、ローラーを支え持ちゆっくり回転させながら塗って行きます。
ゆっくり、たっぷり約3回転位、ワニスを革ローラーの芯 (材料の牛皮の厚みは3ミリです) まで浸み込む感じで塗って下さい。
(インク詰め用革ローラーの牛革の厚みは1.5ミリですので、ワニス塗りは、平版革ローラーより少な目で良いです)
STEP2
ワニス塗り作業後に2~3時間、寝かせる
ワニス塗り作業後、そのまま約2~3時間ワニスと皮を馴染ませる為、寝かせます。
STEP3
ワニスが皮に馴染んだら、油性インキをローラーに巻く
皮とワニスを馴染ませるための時間が経過したら、インク巻き作業に入ります。
厚手のしっかりした肉版石、又は極圧ガラス板上で、自分の体重を十分乗せる位の圧力でローラーを回転させ、先ほど塗ったワニスとインクで革ローラー面を馴染ませる感覚で約10分位、揉み込む様に仕込んで下さい。
ワニス塗り済み品をご購入いただくことも可能
なお、購入後のワニス塗りがいまいちわからない…、または面倒だという方のために、当社でもワニス塗り処理を承っております。
ワニス塗り仕上げ料金は平版革ローラーが税抜き@1,200円、インク詰め革ローラーが税抜き@800円です。
ホームページ内 革ローラー価格表にも記載してございます。
革ローラー使用後のお手入れ
インキが乾かないようにする
刷り後,暫く革ローラーを使用しない時は軽くインクをヘラ等で削ぎ、インキ渇き防止スプレーを吹き付け、厚手のビニール等でラップし保存して下さい。
当社でもスプレータイプのインキ乾燥防止剤を取り扱っております。
平版革ローラーには「乾燥防止シート」が付属します
現在は、平版革ローラーを当社HPまたはECカートサイトよりご購入のお客様に、「インキ乾燥防止シート」を製品に同梱し、無償提供させていただいております。
こちらのシートも、平版革ローラーの長期的なご愛用のために活用下さい。
インキが乾きそうなときは
万が一、「革ローラー」に巻いたインキが乾燥硬化し始めた場合は、完全に硬化する前に、乾いたインキを削り取りましょう。
動画提供:梅田版画工房様
上の動画や、下の写真のような「月型ヘラ」などで、インキをそぎ落として、革ローラー表面をインキ硬化から守ります。
「月型ヘラ」がないかたは、大きめのハサミや、切れ味が悪くなって使わない包丁などをご活用下さい。
月型ヘラは当社では販売しておりません
当社にて、数十年前に月型ヘラを販売しておりましたが、現在は廃番となり、当社では販売しておりません。
アフターフォローが万全なら、いつでもベスト状態で使用出来、長い年月使える大切な道具となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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