- オフセット印刷において、紙粉トラブルで困っている
- 紙粉トラブルを解消するために、できそうな対策を知りたい
- 紙粉対策製品について調査している
紙粉対策 オフセット印刷
当社では数十年、オフセット印刷業界に携わっており、たびたび、印刷会社様から紙粉対策についてお問合せをいただくことがございます。
本記事では、オフセット印刷における紙粉対策について、当社で取り扱っている製品を中心にお試しいただけるようなことをご紹介致します。
用紙の選定
こちらはまず前提としまして、お客様でお使いの用紙について、再度、紙ムケがしにくいものを選定される必要があります。
給紙時
給紙の際に使用される給紙用吸い上げゴムサッカーが、紙粉を吸着させてしまい、機内へと運んでしまうことがございます。
当社では平ゴムサッカー製品で網目=エンボス加工が施された製品を取り扱っております。
このエンボス加工品ですと、通常のゴムサッカーと比較すると紙離れが良くなり、紙粉を拾い上げにくくなるといった評価をいただくことがございます。
オフセット印刷向け ゴムサッカーについて
ゴムブランケットでの印刷時
ご存じの通り、版からゴムブランケットに絵柄を転写し、そのゴムブランケットの画像を用紙に圧をかけて印刷するのがオフセット印刷の仕組みです。
ゴムブランケットで用紙に印刷した際に、ゴムの離れが悪いと用紙の表面が剥がれるようにムシレます。
その際に、紙粉をブランケットが拾い上げてしまいます。
対策方法
- インキの流動性を向上させるために添加材を使用する
- 紙離れが良いブランケットを選定する
ブランケットの紙粉対策
- ゴムの表面が粗い方が紙離れが良い
- ゴムのタックを落とす表面処理の後加工をお願いできるメーカーもある
メーカーによって追加加工料金が発生する場合がありますが、上記の通り、ゴムのタックを落とす表面処理によって紙粉をブランケットが拾いにくくなる加工が可能です。
ただしゴムタックが落ちることでブランケットへのインキの着肉性が若干落ちる場合もございますので、注意が必要です。
ブランケット洗浄布の洗浄力を向上させる
現代のブランケットの洗浄方法は機内に搭載された洗浄布での自動洗浄が一般的です。
洗浄布は予め洗浄液が含侵されたウェットタイプと、機内で布に液を含侵させるドライタイプの2種類があります。
上記のウェットタイプをお使いの企業の場合、もしブランケットの紙粉がなかなか落ちにくいと感じられる場合、洗浄布のメーカーにて液量を10%ずつ程度増やすサービスを行っています。
液量を増やすことで、ブランケットに付着した紙粉をしっかり落とすように改善できる場合がございます。
ただし液量を増すことによってブランケットのゴム部分に溶剤が多く付着することになるため、洗浄液の種類によってはブランケットの膨潤率を高めてしまうなど悪影響が出る可能性も考慮しなければなりません。
ゴミ取りローラーを使って、版の紙粉を回収する
版に付着した紙粉を取り除きたい場合は、「ゴミ取りローラー」を搭載させる方法がございます。
ゴムローラーの表面に毛羽層を加工した特殊なローラーで、この毛羽立ちが版に付着したヒッキーや紙粉などを回収する役目を果たします。
インキング着けローラーのうち、最も水ローラーに近い1本を「ゴミ取りローラー」仕様に変更します。
オフセット印刷機向け ヒッキー対策 ゴミ取りローラー
デメリット
- 金額が高い
- 版を傷つけるリスクがある
- 印刷品質に影響が出る可能性がある
その他の紙粉対策製品を活用する
粘着ブランケット
ゴム表面に粘着性を持たせたブランケットを使って紙粉を回収します。
この製品は空き胴を活用する必要があります。
例えば2色機であれば1胴目に粘着ブランケットを設置して、2胴目で印刷するといった具合です。
粘着版
前述の「粘着ブランケット」のような使い方ができる、版の表面に粘着性を持たせた印刷資材です。
こちらはメーカーに使い古しの版を支給して、粘着加工を施してもらうことができます。
新品の版を使う必要がないため幾分かコストカットが可能です。
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