
こんな方におすすめ
- リトグラフ作家の方でローラーについてお調べの方
- 当社が国内唯一の製造元である「革ローラー」について興味をお持ちの方
- 革ローラーとゴムローラーについて、それぞれの特徴を確認されたい方
リトグラフ用途 / ローラーの種類は?
当記事ではリトグラフの分野において、使われる革ローラー・ゴムローラーについて解説致します。
革ローラーは日本国内においては、当社が唯一の製造元です。
革ローラーは年々需要が減ってきてはいますが、できる限り長くに渡り、リトグラフ作家の皆様方に提供し続けたいと強く思っています。
製版用に使われる「裏革ローラー」

リトグラフの製版工程で、「裏革ローラー」が使用されます。
「裏革ローラー」の良い点
「裏革ローラー」は、表面がバサバサと毛羽立っており、これが紙粉やインキカスなどを回収してくれる「ゴミ取り効果」の機能もあります。
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「裏革ローラー」の悪い点
製版用インキを「裏革ローラー」に巻いて使います。
使用後も、基本的にインキは巻いた状態のまま、乾燥防止対策のスプレーを吹きかけたり、インキが乾燥硬化しないようにフィルムやサランラップなどでローラー表面に空気が触れないように保管します。
万が一、「裏革ローラー」に巻いた製版インキが硬化してしまった場合は、革張替をして修理をしなければお使いいただけません。
上記のように取り扱いに関して、注意が必要な製品です。
下の動画のように、使えなくなってしまった中古の革ローラーの牛革を剥がして、新しい革を張り替えます
印刷用に使われる「表革ローラー」

多色刷りの印刷では、「表革ローラー」か、「ゴムローラー」が使われています。
「表革ローラー」の良い点
現在、リトグラフの印刷用として使われているのは、「ゴムローラー」が圧倒的多数です。
「表革ローラー」は「ゴムローラー」とは、違う印刷表現が可能になります。
あえて、人と違った表現をしたいといった方は、「表革ローラー」を選択肢としてご検討下さい。
「表革ローラー」の悪い点
多色刷り用途で「表革ローラー」を使う場合は、原則として1色につき、1本の「表革ローラー」をご用意いただかなくてはなりません。
理由は、ゴムローラーと違い、ローラー表面のインキ洗浄性が悪く、仮に洗浄をして違う色を使うとしても、
1本あたりの、お値段も「ゴムローラー」と比較して高価です。
3色印刷する場合は、その色専用の「表革ローラー」をご用意いただくことが前提となるため、非常にコストがかかります。
また前述の「裏革ローラー」同様、ローラーに巻いたインキを硬化させてしまうと、革ローラーは使えなくなってしまいますので注意が必要です。
印刷用に使われる「ゴムローラー」

前述の「表革ローラー」のデメリットについて解決してくれるのが、平版ゴムローラーです。
NBRゴムは耐油性・耐溶剤性が高いため、専用のインク洗浄剤を使用すれば、使ったインキをローラー表面からしっかり落として洗浄できます。
そのため、多色版刷りを行う場合も、ローラーに乗せたインキを洗浄して使いまわせば、1本のローラーを使って、作品作りをすることができ、平版革ローラーを使用するよりも、道具にかかるコストや手間はかかりません。
リトグラフ用途ゴムローラーの硬度は?

リトグラフ用途でゴムローラーをお買い求めいただく場合、当社実績では出荷数全体の7~8割程度が中質30度品です。
中質30度品は上の写真のようにゴム色は青色です。
硬度の違いで生じる差
ベタ部分の仕上がり
作品にベタ部分が多くある場合、「硬質ローラー」だとインキが乗りにくいといったご意見が見受けられます。
リトグラフ用のゴムローラーは、ゴム硬度が柔らかいほど、インキをゴムローラーにより多く乗せることができます。
お客様より、当社の「中質30度品」はインキ乗りが良く、ベタの仕上がりも良いとご評価いただいております。
細かい線部などの仕上がり
作品に細かい線の表現などがある場合は、ゴムローラーにインキを乗せすぎてしまうと、線が太り易くなることがございます。
繊細な作品制作をお考えの場合は、「硬質ローラー」を使うことも有効かと思います。
中質30度品はバランス型
前述の通り、ゴムローラーの「軟質」・「硬質」によるメリットとデメリットがございます。
中質30度品の場合、当社の硬度ラインナップ3種類のうち、中間にあたり、汎用性が高いバランス型の硬度ということが言えます。
作家様や指導者の方によって、使用する適切な「ゴム硬度」については様々なご意見がございます。
当社の過去の販売実績の観点からご紹介させていただく、一つの見解としてご参考にして下さい。
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